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2008年9月10日 (水)

インターンシップ

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


8月後半より、地元の大学の学生が、当社にインターンシップで入っていた。

 わずか10日間のインターンシップだったが、大学生の素人?の目から見た
 この業界は、どう映っていたのか?、が少し理解できた。

 人事部長から連絡があり、大学生のインターンシップを受け入れたいとの申し出
 があり、その大学に一番近い、私のお店での受け入れを考えている、と。

 私も、若い人間は嫌いではないし、いろいろな世代との交流が、人の幅を広げる
 いい機会ととらえているため、快く了解した。

 しかし、人事部長もいっていたが、大学生のインターンシップの受け入れは、企業
 として、初めての経験だという。

  同じ大学のアルバイトならたくさんいるが、インターンシップとなると皆無。
  
  アルバイトには、アルバイト料を払い、労働提供を受けるが、
  インターンシップは無料の労働提供。しかも交通費も自腹で参加。

  そうしてでも、大学生の時代に、将来へ向けて鍛えておく。
  私の時代には無かった制度(あったのかも知れないが、興味が無かった?)。

 そんなイキサツでスタート。

 とりあえず、新入社員研修を10日に短縮するようなイメージで、各チーフへ。
 各チーフも、新入社員の研修には慣れている為、違和感無くスタート。

  彼の希望の研修部門は、「青果」「精肉」「グロサリー」。

 よって、その順で研修をスタート。
 毎日、修了30分前に、私と、その日の研修の質疑応答を実施。

 私も、この業界のPRは嫌いなほうではないので、思わず、いろいろな質疑
 応答にも、「力」は入ってしまった。

  彼も、初めは、自分を良く見せよう、自分の考えをかっこよく伝えよう、と
  力みが入っていた。

  売場案内の時、青果の前のお店のトップに連れて行き、
   「お客様は、毎日買い物をするときに、全員が、ここで買い物カートとカゴを
    手にして、“さあっ、買い物するぞっ”と出発する。

    君は、ここに立って、何が見える?。」

   「今日のお買い得の梨と、その向こうでは旬のぶどうも売ってますね。」

    「何が、見える?」

   「その他には、えーっと、あーっと、いーっと?。」

    「構えて答えるな。お客様と同様に、素直に見えるものを見ればいいんだ。」
    「青果から少し角度を変えれば、新米がでかい旗と一緒に展開されている。
     更に、右側には、彼岸用のギフト、更には、バスクリンなどの入浴剤。」

   「なるほど、なるほど。秋ですね。」

    「その通り、この場所は、どんなお客様も必ず通る場所。だから、私も、
     毎日ここに立って、お客様と同じことを“感じる”ことにしているんだよ。」

  また、最終の質疑応答では、

    「君は、大学で何を学んでいるの?。」

   「えーっと、経営学です。特に会計とか、経営管理とか。」

    「それは、ここでのインターンシップで役に立っている?。」

   「いえ、それは、まったくないです。」

    「大学で学ぶこと、本に書いてあることは、全て“知識”なんだよな。
     知識は、現場以外のところでいくらでも学べる。大学で学んだことが、
     本当に、現場で現実に起きているのかどうかを学ぶのが、今回だ。

    そして、それを実現させるのも、現場だ。知識を現場で実現させる為の
     要諦が“知恵”だ。ここで、たくさんの“知恵”を身に付けていくことだ。」

  彼は、深く頷いていた。
    「はいっ、わかりました。」

  彼に伝えることで、私の頭の整理もできた10日間でした。


 

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