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2008年6月14日 (土)

惣菜チーフの迷い

皆さん、こんにちは
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


惣菜チーフが迷っている。

  数値が伸びてこないから。

6月に入り、お店の数値に対して惣菜がついてきていない。

  以前から私は、惣菜にこだわりお店を運営してきた。

そして、前任チーフのときは2年連続で2桁成長してきた。
今年に入り、さすがにその成長も陰りが見えてきた矢先の人事異動。

  新任チーフも実力者である。

某関西系の大手で惣菜のチーフを務め、転職しこの会社に入社。
この会社での経歴は私より長い。30歳半ばである。

  以前のお店は、このお店と同等の売上規模を誇る店舗。
 
前店は、本部の下に位置づけされ、本部直轄の店舗として、ふしだらが許されない店舗だった。

  本部の標準化の権化のようなお店。

その中で、彼の手腕は発揮され、本部台帳を具現化した売り場作りをしていた。
そして、彼のお店の惣菜も店計以上の成長を誇っていた。

  そんな中での、ここへの異動である。

前任のチーフは、どんどん売り場を拡大してきた。
定番は、あまりいじらず、売上拡大を売り場拡大へ向けて成長させてきた。
だから、定番の細かい少量パックなどは欠落させず、商品ボリュームも落とさず、売り場を拡大させ売上をとことん拡大させてきたのである。

  よって、人員は多く使っていた。

が、売上拡大により生産性も向上させてきた。

新任のチーフは、商品改廃でお客様を引き付けてきた。
売り場は拡大させず、定番の売り場の改廃と回転で勝負してきた。
だから、より少ない人員で、より高い効果を発揮させ、生産性を向上させてきた。

  まったく、対照的な2人である。

そしてその新任のチーフが、数値低迷により悩んでいる。
いや、悩んでいるというより、考えていると言ったほうが正しいと言える。
 
新任のチーフに尋ねられた。
  
  「前任者は売場を拡大させてきましたが、そうした方がいいですか?」

私は、彼に言った。

「前任者は前任者の強い想いがあって、定番だけでは収まりきれないと判断して売り場拡大へ向かった。前任者の強い意志があったから、私も
認めてきた。自分で、このお店、この売り場をどう描きたいか?強い意志がなければ、売り場を拡大させようが縮小しようが同じ。私は君の、強い意志に支持するよ」。

  彼は、笑っていた。
 
すっきりした、という表情をしていた。

  彼の売り場に、お客様が着いていくのは時間の問題と思った。







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コメント

KEINさん、いつもコメントありがとうございます。

さすが、惣菜のプロのご意見。参考になります。

やはりそうですか。シズル感なんですね~。

当面、彼の売場つくりを静観してみます。

ありがとうございました。
また、コメントください。

投稿: てっちゃん | 2008年6月16日 (月) 01時04分

惣菜は私の経験上ですが、シンプルにするより多少ゴチャついても、島陳列などでピーク時にどんどん出して高回転させるほうが売れますねぇ。シズル感をどれだけ演出できるかじゃないでしょうか?昔グロサリー出身の店長と意見があわなくて、島陳列は禁止され、整っててボリュームのある見学のような売場を作らされた事がありました。見た目はきれいで回転しない売場を・・・

投稿: KEIN | 2008年6月15日 (日) 23時30分

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